今日で秋のお彼岸が終わりましたね。
お彼岸には必ず御先祖様のお墓参りに行くのですが、
花屋という仕事柄、中日過ぎか、お彼岸が過ぎてからになってしまう事が多いです。
今年も彼岸明けの今日になってしまいました。
お墓参りに行って気になるのはやはり、他のお墓にどんなお花が飾られているか?
ということになってしまうのですが、今年ほど、花屋が商材に悩まされた
秋のお彼岸は無かったのではないでしょうか?
スタンダードなお墓参りの花は、
菊2本、カーネーションかケイトウ、小菊かスプレーマム、スターチス
など、5~6アイテムが一般的です。
花屋さんの店頭、スーパーのセルフ販売もだいたい、こんな内容です。
売価設定は500円~700円ぐらいが一番多いですね。
(弊社では¥525か¥630)
しかし、今年はお墓参りをしてみて、菊1本だけというところが圧倒的に
多かった印象です。どこの花屋さんも苦労したようです。。。
うちでは仕入相場が高ければ、多少粗利を削っても同じ内容で提供する覚悟は
いつも出来ているのですが、今年ばかりは、高いというより、数が揃わない
という状況でした。15年以上花の仕入をしていて、一番キツイ物日だった
かもしれません。アイテムが揃わないので仕方なく菊1本にせざるを得なかった
というのが現状です。
お彼岸、敬老、お月見が重なってしまったことも大きな要因だと言えます。
お彼岸だけでも在庫や人員繰りが難しいのに、プラス敬老の日、さらにお月見とは
どう考えてもチャンスロスだらけでした。
それは以前から予想していたので、敬老の日の発送を前倒ししていただくような
キャンペーンを行ったのですが、効果はそれほど大きくは無かったようです。
以前の敬老の日(9/15)は今は老人の日という名前が付いているようですが、
来年はこの「老人の日」を推して行った方がよさそうですね~
お墓参りのお花に戻りますが、飾った後だれがお花を見るかと言えば、
(もちろんご先祖様が見ているのですが)
次にお墓参りに来る別の親戚か、お隣のお墓の家族、もしくはお寺の関係者。
僕も他のお墓のお花を良く見ています。
どんなお花が素敵だな~と思うかと言えば、
やはり、他とは違うお花だと思います。
たとえば、菊だけ10本どーんと活けてあるとか、
バラを飾ってあるとか。
もしくはデンファレだけ、ざくっとさしてあるのもかっこよかったです。
毎年毎年お彼岸の商売をしていると、お彼岸のお花を仕入れて
束に作って、前年より売れた売れない、という話題に終始してしまいますが、
そろそろ、新しいお彼岸のお花の提案を考えなくちゃいけないと思いました。
弊社のいわゆる定番お墓参り用の花には「お彼岸の花」という商品名を
付けてありますが、
たとえば、バラを入れた花束に「お墓参りにもいかがでしょう?」
なんてPOPをつけてみたり、
デンファレの10本束を「このまま飾れば超豪華お墓参りの花」
どうですかね?1束800~¥900円ぐらいで。
これは次回からでもすぐできそうですね。超簡単です。
お彼岸はこれを飾るもの、と限定しないで消費者に選択肢を
提供するのも、お墓参りを楽しんでいただく重要な事だと思います。
花屋にとってお彼岸ほど、昔から変わらない物日は無いと思うのですが、
だからこそ、消費者としては新しいものを欲しがっているのではないかと
思うのです。
第一、花業界がこんなに騒いでいたのに、消費者はそんなことどうでも
良い話なわけで、花が高かったら安い花にするか、団子でも飾ればいいや
ってことになりかねません。
いつまでも市場相場に翻弄される商売ではなく、消費者が
「これだったら飾ってみたいね~」と言えるような商品を考えだして見たいものです。
これはお彼岸だけではなく、いつも言えることなのですが。。
同じものを売っているから、比べるのは価格だけになってしまうので、
他では売って無いお彼岸の花、来春是非チャレンジして見たいと思います。
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