めったにいかないけど、デパ地下の試食、アレ食べるとほぼ買ってしまうんですよね。
食べた事の無い味、あまーいお菓子、渡す女性の笑顔。
楊枝を返しながら、「一個ください」
間違いなく、試食してなければ買ってないはずです。
試食を花屋で出来ないかな~ってずっと思ってました。
なんか良いキャッチフレーズでもあれば良いのに。
試食、試食、試食、試食。。。夜寝る前に考えていて、
目が覚めた瞬間、
あ~~~~~!
試飾!!! 「そのまんま」でいいのか!!
花卉業界が縮小傾向にある現状で花屋、特に普通の小売店は
何か販売促進をしているだろうか?
花育、バレンタイン。それぞれ素晴らしい取り組みだと思う。
とはいえ、日々の仕入、店の運営と目の前の支払いに追われている現場の花屋は
(もちろん当社も含め)
じっくり企画を練って、初期投資をして長期的な視野で、とはなかなか考えにくい。
オランダ屋では常に売上アップの為の施策に取り組んでいるが、
色々やって、店長たちも日々努力を重ねているが前年売上を超えている店は約半分。
何か無いのか・・・
11月から、うちで一番小さな店舗(新船橋店)の店長を引き受けてしまった。
年商2000万、オランダ屋平均の約半分。
ここをなんとか平均売上まで引き上げたい!と思ったものの、
実際店舗に出てみると、、、
悲しいぐらい売れない。
その日からのセールで、いつもより安い設定のpopをべたべた貼っているのに、
ほとんどの通行客には全く視界に入っていない。
声を出してもお客様が振り向いてくれない。
たまにお得意様が来て頂くだけだった。
背筋が寒くなった。
よし!以前から温めていた「試飾」(ししょく)を試してみよう。
ターゲットはお子様連れの主婦やその子供たち、または男性。
前日の仕入で安く入れたデンファレとガーベラ約300本。
一本づつ店の包装紙に巻く。
店頭で花の「無料配布!」なんて謳ったら、たちまち人だかりが出来て
用意した花なんて一瞬で無くなるだろう。
というわけで、自分が持つ花は常に3~4人分。
さりげなく買物中の主婦のかごにポンと入れる。
えっ!と驚く顔に間髪いれず、「お花の試飾いかがですか」
それでも主婦の「?」マークは消えない。
「お花のシショク、花を飾ると書いて試飾です」
そこで初めて、花をもらった喜びと「なぜ?」が解け、
ものすごい笑顔となる。
こんな感じです↓
・。・? → \*^-^*/
最初はこちらも自信が無かったのですが、慣れてくると
あまりの反応の良さについつい楽しくなってきます。
そして、驚いた事に、、、
その日の売上が前年同日の8割増しとなっていたのです!!
前年比180%!!
300本配布して、約20人が花を買いに来てくれたのです。
その次の日、ちょっと忙しかったので20本だけ配布。
それでも3人買ってくれた。
300本はかなりの労働だが、20本なら空いた時間に出来る。
余った花を配ればいい。誰でもいつでも、どんな花屋さんだって出来るはず。
もらった方が買い物帰りに花を買いに来てくれる、
もしくはその場で買ってくれる。
ほとんどが今まで花を買った事がないだろう、
花には興味ないのではないか?
と大変失礼ながら、勝手にこちらが判断していた方々、
主に20代から30代の主婦層だった。
そして、その後もこんなことが。
小学生の女の子と母親が店頭で何やら話し込んでいる。
母親 「おもちゃにしなさいよ~」
子供 「花がいい!」
母親 「先日ここでお花をもらった事がとても嬉しかったらしくて、
この子、今日誕生日なんですけど
どうしても『プレゼントはおもちゃより花がいい』っていうんです」
!!!!!鳥肌が立った。!!!!!
なんか、す、すごいな、試飾。と思いました。
小さなお子様連れ、ましてや小学生なんて今まで花屋としては
花を買って頂ける「お客様」の対象ではなかったはず。
でもそれはこちらの勝手な思い込みであり、
大事なお客様を門前払いしていたのではないでしょうか?
お読みいただいた同業者の方、「試飾」は商標も特許もありません。
是非お試しください。
そして、お客様。いつもご利用ありがとうございます。
試飾、これは「無料アプリ」のようなものです。
今まで花を買っていなかった方への「お試し」です。
只今オランダ屋をご利用頂いている方には申し訳ないですが、
試飾は行っておりません。ごめんなさい。
花業界を良くするため、花好きを増やすための活動です。
その代り、皆様には新鮮で身近に花をお届けできるよう
日々努力しております。
ご了承ください。
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